ご注意:ここで紹介させていただいている事柄は、あくまで素人の個人的な整備情報なので、参考になされた場合の不具合については、責任を負いかねますので、悪しからずご了解の上御覧下さい。
【レストアとメンテナンスについて】
レストアもメンテナンスも基本は、分解、清掃点検、組立て、調整だと考えています。ただレストアとなると分解するにも錆び付いてボルトが外れないとか、清掃点検では、錆取りや磨きや塗装やと復元が手間取ったり、組立てまでには多くの時間を必要とすることが多いですが、スクラップ同然のポンコツが、自分の手でマシンへと蘇って行くのは、ワクワクするもんです。
とはいえ、エンジン内部やギヤボックスなどには、未だ手が出せないんですけどね・・・・
1、現状確認と分解・・・【ページTOPへ】
現車を確認に行った際、全体に錆や腐食は目立つものの、タンクやマフラー等の主要な外装に殆ど損傷がなく、エンジンも意外とあっさり掛かり異音も無かったので、購入を決めました。走行距離は、11000㎞強でしたが、前のタイヤがオリジナルであったことや、ステップやグリップのゴムのヘタリから見ても信用しても良さそうでした。
最初は、ざっと手直しをして乗るつもりでしたが、以前モンキーを全バラで組んだ経験から、スケベ心が出てしまい、とりあえずエンジン本体以外は全てばらす事にしました。



分解に当っては、組み立て時のことを考えて、各部の状態をデジカメで記録しました。特にハーネスやケーブルの取り回し等は組立て時に役立ちますし、また、仕上がった後で見比べて自己満足にも浸れますからね。
2、フレーム塗装・・・【ページTOPへ】
焼付けや粉体塗装がいいのは解ってはいるのですが費用も無いので、自動車補修用の缶スプレーでチャレンジしました。元の塗装は剥離せずに、パーツクリーナーで全体を脱脂して、ネジ穴には新聞紙を丸めて突っ込み、ステム部分をマスキングして、先ず錆びている部分にホルツの亜鉛塗料を塗りました。以前モンキーのフレームもこの方法でやりましたが、浮いている錆さえ処理しておけば防錆効果は問題無しでした。後は上下ひっくり返して2回に分けて上塗りをしました。仕上がりは思いの外上出来でしたが、やはり跳ね石等には弱いようです。

3、ホイールの再生・・・【ページTOPへ】
現状では、スポークの錆が酷く、錆びていないものも黒ずんでいました。リムは腐食が進み表層のアルマイトがかなり痛んでおり、ハブも腐食で塗装が浮いている部分がありました。スポークはサンポールに漬けて錆を摂りましたが、ユニクロメッキも飛んじゃったみたいで、再利用を断念して、新品をオーダーしました。リムも一本磨いてみたりワイヤーホイールでアルマイト層を削ってみたりしましたが、手に負えなくなりRKエキセルのH型をオーダーしました。ハブは塗装して再使用です。



問題は、スポーク張りです。モンキーは合わせホイールだったので、楽だったけど・・・
先ず、元のホイールをばらす時にスポークの元の状態や通し方をいろんな角度からデジカメで記録するとともに、レストアを扱っているサイトなどを巡り情報収集して、自分なりのマニュアルを作りました。その甲斐あって何とか一日がかりで完成できました。振れ取りもなんとか1㎜以下に追い込む事が出来ました。
やってみれば何とかなるモンですね・・・
4、エンジン・・・【ページTOPへ】
無塗装部分は、白く粉を噴いた様になったおり、ジェネレータカバーやクラッチカバー等のクリア塗装部分も腐食でクリアが浮いて醜い状態でした。
先ずオイルを抜いて、各ポートなどをガムテープでがっちりマスキング、クリア塗装の部分は剥離剤をハケ塗り後、全体を洗浄しました。凹凸の少ない部分は、真鍮のワイヤーホイールで磨き、フィンの部分などは真鍮ブラシや割り箸にサンドシートを輪ゴムで巻いたものでチマチマ磨き出しました。手間は掛かりますが、サンドブラストやウエットブラストに掛けなくても何とかなりました。
仕上げにクランクケースカバーを#400~1200番で水研ぎしピカールで磨きました。



5、フロント周り・・・【ページTOPへ】
トップブリッジ、ライトステー、ハンドル等は、ひたすら磨きました。ヘッドライトケースは、メッキが浮いていたので黒に塗装しました。デザイン的にも黒の方が似合っていると思うのですが・・・
メインスィッチの表示は、溝部分を爪楊枝で掃除して、白ペンキで墨入れ(濃い目の塗料を塗り乾く前に拭き取る)してリフレッシュ。ブレーキレバーは握りしろが調整できるよう、NSR用を流用しました。




6、ハーネスや樹脂部品の再生・・・【ページTOPへ】
ハーネスの保護チューブや樹脂部品は経年変化で表面が白っぽく変質していました。そこで、アーマオール(保護艶出し剤)をたっぷりふりかけて二日ほど放置してみたところ、柔軟性も回復し黒光りする結構良い状態に復元できました。しかし、水がかかったりすると効果が落ちるようで、洗車後など時々別容器にとって筆で塗ってやったりしています。
7、キャブレターとマフラー・・・【ページTOPへ】
マフラーとエキパイのメッキ部分は市販の錆取りクリームで処理しました。よく見ると点錆のブツブツが少し残っていますが、そこそこ綺麗な状態に出来ました。サブチャンバー(タイコ)部分は酷く錆びていたので、ワイヤーホイールで錆と塗装を落として、ホルツの耐熱塗料を塗りましたが、この塗料結構跳ね石に弱く、エキパイの付け根付近は直ぐに剥がれちゃいました。でも剥がれた後も皮膜が出来てるのか?酷い錆にはなりません。
キャブレターは、事前にOHされてたのか、非常に綺麗だったので、レストア時はそのまま組み付けました。その後、中古キャブが安価で手に入ったので、分解掃除して、パッキンとジェット類とバキュームピストンを新品にしてそのキャブと交換しました。組立て時に整備性向上になるかと、ネジ類をキャップスクリューにしてみました。



8、チェーン交換・・・【ページTOPへ】
レストア時に、DIDのSブライトを選びました。サイズが525(TTの標準コマ数は108です)と太いので、結構値がはる為、ネットでやすいところを探しました。交換は、カットとカシメが出来る工具がいるので南海部品が出している物を購入(6000円位)。これでも近所のショップで交換工賃を払うより少し安くなります。

9、ハブダンパー交換・・・【ページTOPへ】
レストア後乗り始めて、ちょっとなれた頃、少しハイペースで走ると、シフトダウン時のショックが気になりだしました。また、強めにブレーキングすると、リアタイヤがバタバタ暴れる事もありました。どうもハブダンパーがへたっているようなので、新品に交換してみました。効果はあったようで、ブレーキング時のジャダーは収まり、変速・減速時のショックが軽くなりました。



10、Rサスペンション・・・【ページTOPへ】
ノーマルのショックは錆も酷く、どうもフワフワして抜けているようだったので、リプレース品に交換することにしました。予算も無いのでオーリンズやKONIの中古品などを物色してたんですが、ヤフオクでMDIと言うショックが目にとまりました。新品で2万円弱の手ごろな価格にひかれて、使ってみることに・・・
外観はちょっとKONIみたいで、デザイン的にもTTのマッチしています。肝心の機能面はスプリングは少々硬めで、ダンパー容量はあまり大きくないですが、ツーリングプラスアルファーの使用では、まあ満足できるものです。
現在装着後2万キロ以上走っていますが、耐久性も問題ありません。

・ノーマルショックの自由長は315mm位です。
・エンドアイの径は上が14mm、下が10mmです。
SR用のリプレース品がマッチングいいみたいですね。(下エンドアイが14mmなのでカラーを入れるかノーマルのブッシュを移植する必要あり)
11、500用シングルシートとツールボックス・・・【ページTOPへ】
TTの関連パーツの中でも近頃高騰しているのが、シングルシートです。しかし、レストア当時(2002年中頃)は、まだそんなでも無く、8000円程度で良い状態の物が手に入りました。シート空洞部に付けるツールボックスも当時は新品が残っており何とか入手できました。取り付けてみると、シート後部が若干踊るので、ツールボックスとの間に、発泡ゴムの厚手のシートを貼りました。

12、FフォークOH・・・【ページTOPへ】
レストア時は、フォークオイルを抜いて内部を洗浄後、15番のオイル(標準は10番)を規定量入れて組みました。しかし、インナーチューブの上部が少し錆びていたので、OHベースの中古品を入手してオーバーホールしました。オイルシールとガイドブッシュの打ち込みは、インナーチューブより長めにカットした、塩ビパイプを代用しました。

13、ステムベアリングのテーパーローラーベアリング化・・・【ページTOPへ】
ノーマルはボールベアリングで、しかもリテナーが無いタイプですから分解時にグリスが切れていたりすると、バラバラと落下してボールを失くしそうになったり大変でした。今回使ったのは、㈱ナカイ商工のNHH-750 価格4095円です。(クラブマンにも使えます)交換後の印象は、剛性感が増した・・・気がします。

14、タペット調整・・・【ページTOPへ】
タペットクリアランスは、定期的に点検・調整してやる必要があります。放っておくと例のカチカチ音が大きくなり、パワーダウンの要因になったりします。TTでは、タペット点検用のOリング付きの蓋があり、比較的簡単に作業できます。点検調整はエンジンが冷えているときに(35度以下)行う必要があり、シックネスゲージの差込具合は、聞くところによると、「ようかんを切るくらいの感じ」だそうです。調整を行う際は、ロックナットの締め付け時に微妙に隙間が変わってしまうことがあるので、必ず確認のためもう一度測定するようにしましょう。
基準値は、IN0.10㎜、EX0.12㎜です。

15、メーターガラス取外し清掃・・・【ページTOPへ】
TTの持病のひとつとしてよく耳にしますが、メーターガラスの内側が曇ります。私のも特にタコメーターの曇りが酷かったのでガラス内側もかなり汚れていました。ガラスを外すには周囲のリングの縁を根気よく少しずつ起こしていけば外れます。各部を掃除した後、曇り防止のためドライヤーで遠巻きに小一時間ほど温風を当てて乾燥させました。

16、ブレーキディスクのフローティング化・・・【ページTOPへ】
ハブの塗装の際、厚塗りしすぎて、ブレーキディスクの取り付け部の精度が落ちたのか、少し振れるのが気になっていました。TTの先輩諸氏のHPに、VFR400R(NC24)のフローティングディスクが使用可能との情報があったので、物色していたところ、オークションで2枚セットの物が、結構安価で手に入りました。
センター部分をゴールドのホイール用塗料で塗装し取り付けましたが、フローティングピンのカシメ部分が、僅かにキャリパーサポートに接触するため、サポートを少し削りました。削る箇所は、凸部ですから平ヤスリで簡単に加工できます。取り付け後の印象は、コントロール性が増しいい感じで、外観もドリルホールが多いのでレーシーで気に入ってます。

17、タイヤ交換・・・【ページTOPへ】
レストア時は、組みあがったホイールをショップに持ち込んで、組んでもらいました。作業を見てたらなんだか自分でも出来そうだし、ネットで安いタイヤも売ってるし、次回からやってみることに。
事前に揃えたのは、台にする角材2本、ビードワックス、KTCのタイヤレバー。空気入れは自転車用です。
ビード落しは、TTのサイズくらいなら足で踏んで何とかなります。KTCのタイヤレバーはすぐれ物で、先端形状がいいので、慣れればアルミリムにも傷を付けることなくタイヤ脱着が出来ます。
18、スタータークラッチOH(セルスタート不調修理)・・・【ページTOPへ】
走行25000㎞位から、セルスタート時に異音が混じるようになり、30000㎞を超えてからは異音が酷くセルか空回りするようになりほとんどセルでエンジンスタート出来なくなりました。こんなときはキックの付いているのって便利ですよね。ベテランのメカニックの方に異音を聞いてもらったんですが、明らかにスタータークラッチがなめてるって事でした。
何とか自分でOHしようと、フライホールホルダーとロータープーラーを買いましたが、工賃より高くついてしまったのはちょっと痛かった・・・
でも、流石専用工具の威力!作業は思いの外順調に進み、無事セルスターター復活です。
19、ナンバーサポートプレート製作・・・【ページTOPへ】
振動で結構振れているので、アルミ板でサポートプレートを作ってみました。
1mm程度の厚みならカッターナイフで何度も切込みを入れれば切断できました。切断面と角をヤスリで整え取り付け穴をあけて完成、せっかくなのでアルミ板が少し見えるようにしました。取り付けは、ステンレスの袋ナットでちょっとおしゃれな仕上がりに大満足。

20、車 検・・・【ページTOPへ】
自家用車の方は、家計の足しにと以前から自分で車検を受けているので、大体の段取りは解っていたものの、やはり2輪で検査ラインに乗るのは自信が無く、色々リサーチしていたらとてもいいサイトに廻りあえました。初回は、抹消登録状態なので、先ず自賠責保険に加入し、仮ナンバーを市役所で受けました。2輪だと申し出れば一枚だけ渡してもらえますが、大きさは自動車のサイズなのでステーをかまさないと両方のボルトが止められません。
肝心の検査の方は、事前情報のお陰であっけなく終了しました。ただネイキッドの場合、光軸調整にはコツがいるようです。
【参 考:年間の法定維持費用】
自賠責保険:
250ccで24ヶ月・¥13,410-
400ccで24ヶ月・¥18,440-(車検が24ヶ月有効なので)
・12ヵ月(1年)にならすと、
250ccで・¥6,705-
400ccで・¥9,220-
地方税:
250ccで¥2,400-
400ccで¥4,000-
重量税:
250ccで¥0-(新車購入時のみ¥6,300-)
400ccで¥2,500-(車検時徴収/二年ごとなので¥5,000-徴収されます)
車検検査料
250ccで¥0-(車検がないので)
400ccで¥1,400-
1年間の法定維持費総計:
250ccで¥ 9,105-
400ccで¥17,120-
----------------------------------------
差額:400ccクラスの方が年間¥8,015-余計にかかる。
(Over400の大型クラスでも同じ)
21、オイル交換・・・【ページTOPへ】
以前はホンダ純正のS9(20w-50)を使っていましたが、数百キロ使用すると、タペット音やメカノイズが気になりだし、シフトタッチも渋くなって、千キロ程で抜いてみたら結構シャバシャバ状態でした。そこで色々検討して、現在はMobil1Turbo15W-50を使っています。量はゲージのアッパーレベルで、継ぎ足しながら管理して、おおよそ三千キロ位使いますが、メカノイズやシフトタッチも良好で変化が少なく、満足しています。(注:二輪専用オイルではないので、使用に関しては自己責任でお願いします。)
交換作業は、こんな感じでやってます。
・軽く暖機後、車体を左右に傾けて、ヘッドに溜まったオイルを落す
・キックアーム取外し・・・邪魔になるので
・ドレン下のフレームにガムテープを貼って、オイルが垂れないようにする
・オイルが垂れそうなところにウエスを噛ませる
・フィラーキャップを開けて、オイルの抜き取り・・・センタースタンドに小石などを噛ませて、車体を少し傾けて暫し、待つ
・フィルター交換・・・取り外した部品やドレンプラグをクリーナーで掃除
・車体を更に傾けて、抜けるところまで抜く・・・・途中に、キルSWを切り、数秒セルを回して残ったオイルを排出させる
・フィルター組み付け、ドレンプラグを取り付けオイル注入・・・・先ず1.8ℓほど入れて
・暖機運転完了後、レベルのチェック・・・アッパーレベルまで継ぎ足し作業完了



22、マフラー交換(EXパイプ内管割れ)・・・【ページTOPへ】
走行38000km位から、エンジン部よりガラガラと異音がするようになってきました。よく聞いてみると、エキゾーストパイプ辺りからの音で分解してみると、二重管の内側がバックリ割れている事が分かりました。純正部品を取り寄せようと調べましたが、メーカーにも在庫がなく、愛知県のホンダシングル専門店!「NEUTRAL」製のステンレスEXパイプを導入することにしました。マフラーも以前不注意でつけてしまった小傷が気になっていたので、この機会に同ショップのステンレスマフラーに交換です。交換に際しては、ガスケットを新品に交換しました。
綺麗に箱詰めされて届いたマフラーセットは、ノーマルに比べだいぶ軽量で、溶接も綺麗でハンドメイドの良さが漂う、質感の良い仕上がりです。




装着後の感想はと言うと、音量はやや大きくなりますが、乾いた音質で回せばシングル独特のはじける様な迫力あるサウンドも楽しめます。しかし、全体的にはジェントルな範囲だと思います。因みに脱着可能のサイレンサーを取り外すと、かなりの爆音でした。
特性的には、低速でのスカスカ感もなく、いい感じです。今の所、抜けがよくなったと思われるので、キャブのパイロットスクリューを少し濃い目に弄っています。
エキパイは、根元からいい感じの色に焼けてきていますが、今後光沢を維持するのは手間が必要かなと思っています。
また、「NEUTRAL」では、このマフラーセットのほかに、多数あるSR用のリプレース用マフラーがGB400/500に装着できるEXパイプも販売されています。絶版車でアフターパーツも限られる中、嬉しいラインナップです。

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